手紙

この映画は、罪を犯して服役中の兄をもつ一人の男性の物語です。その男性の名前は武島直貴といいます。直貴と兄はふたり暮らしでした。裕福ではなかったのですが二人で力を合わせて明るく生きていたのです。兄は弟の直貴を大学に進学させたいという思いが強かったため、人の家に強盗目的で侵入します。その時はお金を盗もうと言う気持ちだけでしたが、帰ってきた住居人と鉢合わせになり誤って殺してしまうのです。そこから二人の人生は大きく変化することとなります。直貴は芸人の夢をもっていました。
コンビを組んで積極的に活動していた傍ら、工場で働きながら暮らしていました。兄のことは誰にも話さず知られないように暮らしていましたが、刑務所からの手紙を職場仲間に見られてしまい兄の存在がバレてしまいます。兄のことを知られる度に職を変えながら暮らさなければならないことで、次第に兄と距離を置くようになります。二人を繋げていた手紙も送らなくなるのです。工場では直貴を気にかけてくれる一人の女性がいました。白石由実子は直貴の兄が刑務所にいることを知り、内緒で直貴の代わりに手紙のやり取りを続けていました。二人は結婚することになりますが、子供が生まれてからも兄の存在は離れることはないのです。今度は自分の子供までもが家族に犯罪者がいるということで仲間はずれにされてしまいます。けれど由実子はそんな状況にも負けずに立ち向かおうとするのです。
そんな時昔のコンビ仲間から久しぶりに漫才をしようと誘われます。その舞台は兄のいる刑務所でした。
直貴は兄の前で漫才をすることになり、ネタに織り交ぜて自分の気持を兄に伝えることになります。
犯罪を自分だけの責任ではないこと、兄弟やその家族にまでも影響することだと深く考えさせられました。